第6章データベースとの連携

1　販売管理

データベースを利用するWebサイトを作ります。今回は販売管理をテーマにし、データベースの基本で作成した以下のようなテーブルを使用します。

shouhinテーブル

商品ID sid （整数：Integer）主キー
商品名 sname （文字列：String 最大255文字）
単価 tanka （整数：Integer）

uriageテーブル

売上ID uid （整数：Integer）主キー
商品ID sid （整数：Integer）
販売個数 kosu （整数：Integer）
販売日付 hi （日付：Date）

2　データベースの利用

hanbai.py に記述していきます。まず、これまでと同様に変数appにFlaskオブジェクトを作成します。

from flask import Flask, render_template, request, redirect
from flask_sqlalchemy import SQLAlchemy
from datetime import datetime

app = Flask(__name__)

次にデータベースを扱う準備をします。ファイル名を指定し、データベースを扱うライブラリ SQLAlchemy のオブジェクト db を作成します。

app.config['SQLALCHEMY_DATABASE_URI'] = 'sqlite:///hanbai.db'
db = SQLAlchemy(app)

そして、商品テーブルを一件入れるためのクラス、Shouhinを作成します。

class Shouhin(db.Model):
    sid = db.Column(db.Integer, primary_key=True)
    sname = db.Column(db.String(255))
    tanka = db.Column(db.Integer)

    def __init__(self, sname, tanka):
        self.tanka = tanka
        self.sname = sname

次にトップページを作成します。今回のhanbai.pyで扱うテンプレートは templates 配下のhanbaiフォルダ内に入れていきます。トップページは商品一覧を表示します、商品テーブルを全検索し、それをhanbai/slist.htmlで票Jします。

@app.get('/')
def index():
    rows = Shouhin.query.all()
    return render_template('hanbai/slist.html',rows=rows)

最後にFlaskの実行を書きます。

app.run(debug=True)

テンプレート hanbai/slist.htmlでは表形式で全てをfor文で表示します。rowから取り出した r から r.列名で参照できます。

<table>
    <tr><th>商品ID</th><th>商品名</th><th>単価</th></tr>
    {% for r in rows %}
    <tr>
    <td>{{r.sid}}</td>
    <td>{{r.sname}}</td>
    <td>{{r.tanka}}</td>
    </tr>
    {% endfor %}
</table>

問題

同じ hanbai.py 内にUriageテーブルを定義し(※ db_uriage.pyよりコピー)、 /ulist でアクセスすると uriageテーブルの内容を全て表示する ulist関数を作成しよう。テンプレートは ulist.html を使用する。列名は以下の４つである。

売上ID（uid）
商品ID（sid）
個数（kosu）
日付（hi）

3　データベースとフォーム

フォームを利用し、shouhinテーブルに追加する画面を作成します。

商品一覧（/slist）の画面、つまり slist.html に商品名(sname)と単価(tanka)を入力するフォームを作成しましょう。ボタンを押したら /add にpostで送信します。

<form action="/add" method="post" >
    商品名：<input type="text" name="sname"><br>
    単価　：<input type="text" name="tanka"><br>
    <input type="submit" value="追加">
</form>

この送信を受け取る関数を作成します。関数名はaddとします。この関数では、送られてきた商品名と単価を取得し、Shouhinクラスのオブジェクト s を作成します。これを、db.session.add(s) でshouhinテーブルに追加します。db.session.commit()を行うことで結果を確定します。

そして、商品一覧に自動で移動します。これをリダイレクトと言い、redirct(URL)で実行します。

@app.post('/add')
def add():
    s = Shouhin(
        sname=request.form['sname'],
        tanka=request.form['tanka']
    )
    db.session.add(s)
    db.session.commit()
    return redirect('/')

問題：売上の追加

売上一覧ページ ulist.html に売上追加フォームを作成します。入力するのは商品ID（sid）と個数(kosu)です。ボタンを押すと、/uadd にpostで遷移します。hanbai.pyには関数名 uadd()を作成します。追加後に /ulist にリダイレクトします。

第6章 データベースとの連携

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