"神","神話名","解説" "アーサー王","ゲルマン・ケルト神話","石に刺さった名剣エクスカリバーを引き抜いて王となった。円卓の騎士に助けられて、甥モードレッドを破る。愛剣を湖に投じると、水から一本の腕が出て受けとめ、やがて現れた船で王はアヴァロン島へ去っていった。ウェールズ神話。" "アイネイアス","ギリシャ神話","トロイア戦争の英雄。母である美の女神アフロディテの加護を受け、新しいトロイアを建設するためにイタリアのラティウムへ渡り、土地の王の娘ラウィニアと結婚。その子孫がローマ建国の双子の兄弟ロムルスとシムスである。" "アガメムノン","ギリシャ神話","トロイア戦争のギリシャの総大将。ミュケネ王。アキレウスの妾を奪おうとして対立。妻とその愛人アイギストスに殺された。" "アキレウス","ギリシャ神話","足の速いトロイア戦争の英雄。母は海の女神テティス。親友バトロクロスを殺したトロイアの王子へクトルを討ち取った後にトロイアの王子パリスに急所の右足の踵を射られて死ぬ。" "アグニ","インド神話","ベーダの火の神。天・空・地の三界に遍満する普通の火。火に投ぜられた供物を神々に運び、神々をまた斎場へと運ぶ。人間と神々との仲介者。" "アクハト","オリエント神話","北シリアのウガリット神話の英雄。バアル神の加護で生まれたハルナム王ダニエルの王子で、「天の弓」と呼ばれる狩人の英雄。女神アナトが王子の弓を欲しがるが、断ったために、アクハトは鳥に変身した戦士ヤトパンに殺される。" "アシ","ペルシャ神話","幸運の女神。仏教の吉祥天にあたる。最高神アフラ・マズダを父に、大天使スプンタ・アールマティを母として生まれた。信奉する英雄たちの偉業を達成させる。" "アシュヴィン","インド神話","ナーサティアとも呼ばれる双子神。太陽の娘スーリヤの恋人。神々の医師として人々の体を治療し、また養う神。G・ジュメジルの三機能区分では生産と健康などを司る第三機能を構成している神である。" "アタイ・オラーン","モンゴル神話","邪悪な東天の主神。東西の天神の争いに敗れ、死骸からアルハン。ヨンホボイ、オルゴリ、シェレム・ミナ−タ、ガル・ドゥレンの怪物を生じた。" "アタエントシク","南北アメリカの神話","北米イロコイ族神話。人間の祖先となる女神。四匹の動物に支えられていたが、麝香ネズミが水中から土を取って亀の甲羅に乗せ、それが大地になった。" "アダパ","オリエント神話","シュメールの都市エリドゥの神エアが模範としてつくった人間。天神アヌの諮問にも、知恵の神エアの教えを守って合格。都市エリドゥも特権を与えられた。" "アヂスキタカヒコネノカミ(阿遅すき高日子根神)・・・“スキ”は金編に「組」の右","古事記","オオクニヌシと胸形の奥津宮のタキリビメとの間に生まれた子。オオクニヌシはスサノオ六世の孫、タキリビメもスサノオの子で、神話的な婚姻である。天つ神が葦原中国(あしわらのなかつくに)に遣わしたアメノワカヒコが、オオクニヌシの女シタテルヒメを娶ってしまい、八年もの間天つ神に復命しない。そしてタカギノカミの放った矢にあたって死ぬ。その喪を弔ったとき、姿かたちがよく似ていたために遺族からアメノワカヒコに間違えられる。怒ったアヂスキタカヒコネは剣で喪屋を切って天に飛び去る。" "アディティ","インド神話","母なる女神。アディティ神群という八人の息子を原初の海に生み落とし、世界を創造するが、八番目に生まれた赤い鳥のマルトタンダは産する。母神アディティが死骸を投げると、これが太陽となった。" "アテナ","ギリシャ神話","都市アテナイの守護神。オリーブの守護者。ゼウスはウラノスとガイアの予言を恐れて、智恵の女神メティスを飲み込む。月満ちてゼウスの割れた額から生まれたのが、戦いと知恵の女神アテナである。巨人族と戦い、英雄たちを助けた。" "アドニス","ギリシャ神話","母が化身した没薬の木から生まれた匂い立つような美少年。女神アフロディテの恋人。冥府の女王ペルセポネが横恋慕しそのために毎年死に3分の1の期間を冥府で過ごさねばならなくなった。アフロディテの愛人アレスの嫉嫉で殺され、流された血はアネモネの花に変わる。" "アトラ・ハシース","オリエント神話","アッカド神話の最高の賢者。労働を嫌った神々は人間をつくるが、増えた人間の騒音に耐えかねて大洪水を起こす。知恵の神エンキは船をつくり家族と動物を乗せるように知恵を授け、アトラ・ハシース一族は新しく人類の祖先となった。" "アナーヒター","ペルシア神話","地母神、水の神。ペルシアばかりでなく、広く西アジアで信仰され、格式も高い神である。アフラ・マズダはゾロアスターに「わが泉の主なる女神アナーヒターに犠牲を捧げよ」と語ったという。" "アニ","オリエント神話","エジプト神話。霊魂不滅の信仰に基づき、テーベの神官アニは、オシリスの支配する死者の世界へ行くときの手続き、呪文・神話を書き記した『死者の書』(アニのパピルス)を残した。" "アノア","東南アジア神話","インドネシア神話。森に棲む水牛。娘を嫁にもらう条件でウラマ(イスラム学者)の畑を耕すことに成功する。長女も次女も醜い水牛を拒むが、末娘が承諾した。婚礼の日、アノアは毛皮を脱いで立派な若者に変身し、自国の王位に就く。" "アバィ・ゲセル","モンゴル神話","西天の主神ホルモスダの子。英雄叙事詩『アバイ・ゲゼル』の童子神で、3歳にして東天の主神アタイ・オラーンを投げつけて殺した。地上に降下して悪鬼を退治して天に帰り、3歳の幼児の姿に戻ってボルハン(神)になった。" "アパッシ","アフリカの神話","ナイジェリア、エフィク族神話の至高神。食料をつくらない、結婚しないことを条件に地上に住むことを人間に許したが、違約した人間は結婚して子供をつくりょうになる。アバッシは人間を屁った妻を責め、妻アタイは違約の代償として人間に死を送った。" "アハリマン(アンラ・マンユ)","ペルシア神話","原初のとき、無限の光明である善神アフラ・マズダと対立する、無限の暗黒の悪神。天地創造が第3期に入ると、悪魔たちと光明世界に侵入し攻撃を開始する。人類の祖先ガヨーマルトも死んで、悪徳が光明世界に広まる。" "アプサラス","インド神話","天女。天界の踊り子。楽師ガンダルヴァたちと神々を楽しませた。" "アプスー","オリエント神話","アッカドの天地創世神話に登場する神。はじめ、世界には男神アプスー(真水)と女神ティアマト(海水)とムンム(生命力)だけがあった。" "アフラ・マズダ","ペルシア神話","全知全能の最高神で無限の光明。7人の大天使(アムシャ・スプンタ)と多くの天使(ヤサダ)を通じて活動する。はじめ、悪神アハリマンは善神の存在に気づかず、天地創造は霊的に不可視な状態で行われた。" "アフロディテ","ギリシャ神話","クロノスによって切断され海に捨てられたウラノスの性器から湧き出た精液泡の中から生まれた美と愛の女神" "アポロン","ギリシャ神話","ゼウスとレトから生まれたアルテミスの双子の弟。オリュンポスの神々の饗宴で指揮をとる音楽(竪琴)と弓矢の神。父ゼウスの命令でデルフォイをガイアから奪い、ゼウスの意思は以後デルフォイのアポロンの神託によって知らされることになった。" "アマツヒコヒコナギサタケウガヤフキアエズノミコト(天津日高日子波限建鵜葺草葺不合命)","古事記","ヒコホホデミと海神の娘トヨタマビメの子。叔母のタマヨリビメを娶って神武天皇を生んだ。天上界の神聖な日の御子で、鵜の羽で産屋の屋根が葺き終わらないうちに、渚で誕生した元気な子の美称であり、誕生のようすを反映した名とされる。" "アマツヒコヒコホホデミノミコト(天津日高日子穂々手見命)","古事記","ニニギがコノハナノサクヤビメを娶って生んだ第三子。兄ホデリ(海幸彦)、第二子がホスセリで、その弟ホオリ(山幸彦)の別名である。兄・海幸彦の釣り針を失い、海神の宮に探しにいき、そこでトヨタマビメと結婚し、ウガヤフキアエズが生まれる。稲穂が豊かに実ってたわむさまにちなむ名称。" "アマツミカホシ(天津甕星)","日本書紀","別名アマのカカセオ(天香香背男)。天にあって服従しない悪い神。葦原中国(あしはらのなかつくに)平定に先だって、フツヌシとタケミカヅチは、この神を片付けると述べる。" "アマテラスオオミカミ(天照大神)","古事記","黄泉国から戻ったイザナキが、日向(ひむか)の橘の小門(おど)で禊(みそ)ぎしたときに生まれた三貴子第一神。左の目を洗ったときに生まれたのがアマテラス、つづいて右の目からツクヨミ、鼻からスサノオが生まれた。弟スサノオの暴力に耐えかねて天の石屋戸に隠れると、高天原(たかまのはら)も葦原中国(あしはらのなかつくに)も暗黒と化してしまう。アメノウズメが石屋戸の前で踊り、アメノコヤネらが八尺鏡(やたかがみ)で照らして関心を引き、タヂカラオ(手力男)が外に引き出すと、世界は再び光を取り戻す。天上界にあってあまねく照り輝く太陽神の意味。太子のアメノオシオミミに「豊葦原瑞穂国(とよあしはらのみずほのくに)」の支配の神勅を下し、アマテラスの直系の子孫が皇位継承者であることを宣言した。" "アマノサグメ(天探女)","日本書紀","阿麻能左愚謎とも表記。アメノワカヒコが復命しないために、雉(きざし)を偵察にやる。これを見たアマノサグメは妖しい鳥だと知らせ、アマノワカヒコが射殺する。" "アメノウズメノミコト(天宇受売命)","古事記","アマテラスの石屋戸隠れの際に神懸かりして、胸乳(むなぢ)と陰部をさらけ出して踊る。天孫ニニギの降臨のときに、五伴緒(いつとものお)の一つとして随判。子孫は猿田彦(サルタビコ)神の名をもらって猿女の君と称した。" "アメノオシホミミノミコト(天忍穂耳命)","古事記","アマテラスの左の角髪(みずら)の御統(みすまる)の珠から生まれた。天孫ニニギの父。正式名称は正勝吾勝勝速日(マサカアカツカチハヤヒ)天忍穂耳命。高天原直系の優れて立派な稲穂の神霊。" "アメノコヤネノミコト(天兒屋命)","古事記","アマテラスの石屋戸隠れのおりに、フトダマと共に占いをし、また祝詞(のりと)を唱えるなどして、招き出すことに成功する。天孫ニニギの降臨に際して五判緒(いつとものお)の筆頭として従った。中臣連(なかとみむらじ)の祖先神。" "アメノサグメ(天佐具売)","古事記","隠れたものを探り出す霊能の比売神。葦原中国(あしはらのなかつくに)平定の使者に立ちながら、八年もの間復命しないアメノワカヒコを問いただすために、高天原から派遣された雉(きじ)の鳴女(なきめ)の言葉を聞いて、不吉だから射殺すべしとアメノワカヒコに進言した。この神の出自はアメノというように天上界と思われるが、ここでは反逆するアメノワカヒコに加担している。いずれにせよ、吉凶を判断する役目を負っている。" "アメノタヂカラオノカミ(天手力男神)","古事記","石屋隠れしたアマテラスの手を取って、大力にまかせて引き出すことに成功する。天孫ニニギの降臨に従った。天上界の手力の強い男の意味。" "アメノトコタチノカミ(天之常立神)","古事記","天地初発のとき、高天原(たかまのはら)に成った五柱の独り神の一つで、身を隠した別天つ神。" "アメノホアカリノミコト(天火明命)","古事記","アメノホシホミミとヨロズハタトヨアキツシヒメとの間に生まれた二神の第一子。弟は天孫ニニギである。稲穂の赤らみ、または火に関する神との解釈がある。" "アメノホヒノミコト(天菩比命)","古事記","アマテラスとスサノオの誓約せ生まれた神。葦原中国(あしはらのなかつくに)平定のため第一の使者として遣わされたが、オオクニヌシに丸め込まれてしまい三年の間復命しなかった。ホヒは稲穂の霊力の意味。" "アメノミナカヌシノカミ(天之御中主神)","古事記","『古事記』冒頭に登場する。天地創造のはじめに、高天原(たかまのはら)にタカミムスヒ、カミムスヒとともに最初に成った神で、「独り神」として身を隠した。五柱の「別天つ神」の一柱で、諸神の中心的な神。のちに成ったイザナキ・イザナミの二神に、天つ神とともに「この漂える国を修理め固め成せ」と命じて天の沼矛(ぬぼこ)を与えたとされる。" "アメノワカヒコ(天若日子)","古事記","アメノホヒに次ぐ第二の使者として中つ国に遣わされたが、オオクニヌシの娘シタテルヒメを娶って八年間復命せず、反対に賜った弓で雉の鳴女(なきめ)を射殺して反逆する。高天原(たかまのはら)からは、高木神(タカミムスヒ)がその矢を投げ返して新嘗祭(にいなめさい)を行なっていたアメノワカヒコは殺される。" "アヤカシコネノカミ(阿夜訶志古泥神9","古事記","オモダルの神と合わせて神世七代の第六代の神。男神のオモダルに対して、女性の女陰の生産豊穣の力の表象である。" "アラメムブ","東南アジア神話","パプア・ニューギニアのマリンド・アニム族神話。男女の祖先神が交合して離れなくなり、そこへやって来たアラメムブが、男のウアバの体をぐるぐる回すと火が熾り、女のウアリワムブはこのときヒクイドリとコウノトリも生んだ。" "アランブル(阿蘭弗)","韓国神話","北扶余(きたふよ)の解夫婁(へぶる)王の臣下。夢枕に天帝が立ち、天孫への国譲りを求めた。阿蘭弗は王に遷都を進言。北扶余には天孫の解慕漱(へもそ)が天降った。" "アルテミス","ギリシャ神話","アポロンの双子の姉。ニンフを従えて山野を跋渉(ばっしょう)。狩の女神であると同時に、動物の守護神。アポロン出生の助産婦をつとめたことから出産の守護神。" "アルル","オリエント神話","シュメール神話の女神。天地創造のとき、神々の会議アヌンナキは、下働きの人間をラムガ神の血からつくることにした。この計画を実行したのがアルル。" "アン","オリエント神話","シュメール神話の女神。大気の神エンリル、太陽神ウトゥ、地と水の神エンキと共に、神々の会議アヌンナキで人間をつくる相談を始める。" "アングルボザ","ゲルマン・ケルト神話","悪の神ロキが交わった女巨人。神々の強敵となる怪狼フェンリル、大蛇ヨルムンガンド、女怪物ヘルを生む。" "アンマ","アフリカの神話","スーダン、ドゴン族の創造神。白金と赤銅の壺を投げて太陽と月を、粘土から大地からつくり、大地は女性の形に成長した。交わろうとするアンマを白蟻塚が邪魔する。蟻塚をへし折ってやり直した原初の性交の失敗が、世界の進行に影響を与えた。" "イカロス","ギリシャ神話","クレタ島のミノス王によって、迷宮に閉じ込められたダイダロスの息子。父のつくった翼で脱出するが、空高く飛びすぎて太陽の熱で焼かれて墜落する。" "イクグイノカミ(活杙神)","古事記","男神の角杙(つのぐい)の神と対偶の女神で、神世七代の第四代の神。生き生きとした棒杙の意味。" "イザナキノカミ(伊耶那岐神)","古事記","神世七代の第七代。別天つ神らの命をうけて、イザナミとともに国土の修理固成を成し、十四の島々と三十五の神々を生み出した創世神話の中心的な神である。イザナミの死後、黄泉国(よみのくに)へ追っていくが、穢(けが)れを恐れて逃れたのち禊(みそ)ぎをして二十三神を生み、、最後に生んだアマテラス、ツクヨミ、スサノオの三貴子にそれぞれ、高天原(たかまのはら)、夜の食国(おすくに)、海原の統治を委任する。しかし、根の国を慕って哭くスサノオを中つ国から追放してしまう。" "イザナミノカミ(伊耶那美神)","古事記","イザナキと対偶の女神。神世七代の第七代。火の神カグツチを生んだために、火傷して死ぬ。黄泉国(よみのくに)に追ってきたイザナキに死体を覗かれたために、現世の人間を一日に千人くびり殺すというと、イザナキはそれならば、一日に千五百人生もうと答える。そこで黄泉国(死後の世界)を司る黄泉津大神となる。" "イシコリドメノミコト(伊斯許理度売命)","古事記","アマテラスの石屋戸隠れのとき、招き出す方法として鏡をつくったことから、鏡造りの連(むらじ)の祖先神とされる。天孫ニニギの降に、五判緒(いつとものお)の一つとして従った。" "イシス","オリエント神話","エジプトの母なる女神。オシリスの妹にして妻。セトに夫を殺されるが、復元したオシリスとの間にホルスをもうけ、復讐をとげて王座を取り戻す。" "イシュタル","オリエント神話","アッカドの愛欲と戦争の女神。月神シンの子で植物神タンムズの妻。天の女王と呼ばれる。『ギルガメッシュ叙事詩』第六書板では、遠征から戻ったギルガメッシュに求愛するが拒絶され、激怒して天神アヌに頼んで天の牛を送る。" "イシュバランケー","南北アフリカの神話","マヤ文明「ポポル・ブフ」神話の双子の英雄。フンアフプーと対。勢力家ヴクブ・カキシュを破り、闇の国シバルバーの王たちを生け贄として殺して父の仇を討った。兄弟は天に昇って太陽と月になって、天地を輝かした。" "イナンナ","オリエント神話","シュメールの豊穣の女神。姉エレシュキガルの冥界を得ようと下るが、冥界の神々に、生と死の境界を越えたとして死刑判決を受ける。夫ドゥムとその姉ゲシュティナンナが半年ずつ冥界に留まることで、イナンナは地上に帰ることができた。" "イマ","ペルシア神話","最初に大地の支配者になった偉大な王。人間がまだ死を知らない黄金時代で、三百年に一度、王は黄金の杖と鞭で大地を叩いて王国を広げた。そうして千年たったとき、王は過ちを犯し、最初に死ぬ人間となり、地上に冬と死がもたらされた。" "イルヤンカシュ","オリエント神話","ヒッタイト神話の竜神。竜神に敗れた風神は、女神イナラシュは人間のフパシヤシュに自分との抱擁を代償にして酔いつぶれたイルヤンカシュを縛らせ、風神がこの敵を殺せるようにしてやった。" "イワオシワクヒコ(石押分之子)","古事記)","神武東征のとき、吉野の山の岩の中から現われ天皇を歓迎した国つ神。尾を生やしていたとされることから、穴居人とされる。" "イワナガヒメ(石長比売)","古事記","天孫ニニギがコノハナノサクヤヒメに求婚したとき、父神であるオオヤマツミは姉神のイワナガヒメを添えて奉るが、醜かったので拒絶されてしまう。コノハナノサクヤヒメの美しさとイワナガヒメの巌のような長命の象徴であるが、イワナガヒメを帰したために、天孫とその子孫の代々の天皇の寿命は短くなってしまったという。" "インドラ","インド神話","ヴェーダ神話の英雄的な武神で雷神。ソーマ(酒)を愛飲し、暴風神ルドラ神群を率い、雷霆ヴァジェラを武器に、悪竜ヴリトラを退治して水と光を人間界に解放し、また知略を用いて悪魔ナムチを征伐するなど、アーリア人の敵をなぎ倒す。" "ヴァーユ","インド神話","善と悪の二面をもつ怪力の風神。儀礼のときあらゆる神に先立って供物を受ける。" "ヴァルナ","インド神話","善と悪の二面をもつ怪力の風神。儀礼のときあらゆる神に先立って供物を受ける。" "ヴィシュヌ","インド神話","ブラフマーの創造した宇宙を護るヒンドゥーの主神。もともとは生け贄の猪と男根の両方を表すヴェーダの神であった。ガルーダ鳥に乗って三界を三歩で跋渉(ばっしょう)する。ラーマ、クリシュナ、ブッダなど十種に化身して世界を救済する。" "ウィツィロポチトリ","南北アメリアの神話","アステカ神話。創造神の四人の息子の四番目に生まれた青い神。天地創造ののち、南方を治めた。起源の地アストランからメキシコへ向かったアステカ族は、神ウィツィロポチトリの神託によって永住の地テノチティラトンを建設した。" "ウェウェテオトル","南北アメリカの神話","アステカ神話の創造神。宇宙のはじめ、世界の中心から四万に広がった。死者の国を支配し、火の神、時の神であり、さまざまな神に変身した。" "ヴェルスング","ゲルマン・ケルト神話","オーディーンの末裔の勇者のフェナランド王。巨人フリームニルの娘フリョドと結婚し、美しい双子の兄妹シグムンドとシグニュをもうけた。" "ヴォーロス","スラヴ神話","『原初年代記』のキリスト教改宗以前の異教の家畜神。死者の神格でもある。ヴェーレスの孫と呼ばれる吟遊詩人ボヤールが『イーゴリ軍記』に出てくる。" "ウカノミタマノカミ(宇迦之御魂神)","古事記","スサノオがオオヤマツミの娘カムオオチヒメ(神大市比売)を娶って、オオトシの次に生んだ神。稲霊(いなだま)を神格化した神。" "ウシャス","インド神話","ヴェーダの曙の女神。太陽が昇る前に東の空に美しい裸身を現わし、生き物たちを目覚めさせる善良な性質で、美しい讃歌が捧げられている。" "ウトナピシュティム","オリエント神話","アトラ・ハシースの別名。大洪水を知恵の神エアの教えで生き延び、神々から永遠の生命を与えられたという老人。ギルガメッシュが秘密を聞き出そうと尋ねた。" "ウヒヂニノカミ(宇比地邇神)","古事記","女神スヒヂニの対偶神で、神世七代の第三代の国土の神。はじめの泥の意味で、地を鎮める。" "ウマシアシカビヒコヂノカミ(宇摩志阿斯訶備比古遅神)","古事記","国土が固成せず海月(くらげ)なす漂えるとき、葦の芽のように憩いよく伸びる物に化生した独り神で、身を隠した別天つ神。美しく立派な葦芽の男の意味で成長力の象徴。" "ウラノス","ギリシャ神話","創世のはじめ大地ガイアから生まれた天空の神。ガイアとの間にティタン族を生む。ついで生んだ怪物をガイアの胎内に押し込める。ティタンの末弟クロノスが、母ガイアを救うためにウラノスの性器を切断して王位を奪う。" "ウルスラグナ","ペルシア神話","天使の一人で勝利の神。強い風、黄金の雄牛、白馬と次つぎに変身し、最後は黄金の剣を持つ人間に変身する。パフラームともいい、戦士や王が崇拝した。" "ウワツワタツミノカミ(上津綿津見神)","古事記","イザナキが黄泉国(よみのくに)から脱出に成功した功績を賞して、葦原中国(あしはらなかつくに)の人々が困っているときには、助けよと命じて、桃の実に与えた神名。桃の実は邪気を払うとされた。" "エウロペ","ギリシャ神話","フェニキアの美しい王女。牛に変身したゼウスによってクレタ島に運ばれ、のちのクレタ王ミノスら三人の子を生む。絶世の美女アリアドネの祖母。" "エタナ","オリエント神話","フェニキアの美しい王女。牛に変身したゼウスによってクレタ島に運ばれ、のちのクレタ王ミノスら三人の子を生む。絶世の美女アリアドネの祖母。" "エヘ・ボルハン","モンゴル神話","原初の創造神。創造のはじめに野鴨をつくり、水中から取ってきた泥で母なるウルゲンをつくり、太陽から善良な娘マンザン・グルムを、月からは邪悪な娘マヤス・ハラをつくった。マンザン・グルムからは西天の神々が生まれ、マヤス・ハラからは東天の神々が生まれた。つぎに最初の人間の男女をつくった。" "エンキドゥ","オリエント神話","シュメールの『ギルガメッシュ叙事詩』では杉の森に棲む怪物フワワ退治にいくギルガメッシュの親友。アッカド版によれば、ギルガメッシュに対抗する勇者としてつくられ、死力を尽くして戦ったのち互いの力を認めて親友となった。" "オーディーン","ゲルマン・ケルト神話","アース神族の首長で、ゲルマンの天地創造の至高神。巨人ユミルを倒し、その死骸から世界を創造する。世界の終末「神々の黄昏」に備えて、バルハラ宮殿に女戦士ワルキューレや戦士を集めるが、悪神ロキのために最愛のバルドルを失い、神々の滅亡を阻止できぬまま、怪狼フェンリルに飲み込まれてしまう。ルーン文字を発明。" "オイディプス","ギリシャ神話","アポロンの神託によって父殺しと母子相姦の運命を知り、コリントに戻らぬ決意をする。テーバイに向かう山中で、ライオスを実父と知らず殺してしまう。「スピンクスの謎」を解いてテーバイの王位につき、父ライオスの妃イオカステと結婚する。真相を知ったオイディプスは黄金の針で両目を突いて運命を呪い、娘アンティゴネに手を引かれて諸国を放浪の末、アテネ王テセウスに見守られて死ぬ。" "オオイカヅチ(大雷)","古事記","イザナキが黄泉国で見たイザナミの死体の頭にいた神。逃げるイザナキを追うが、黄泉比良坂で桃の実を投げられて追い返される。成熟した雷神の意味。" "オオカミヅミノミコト(意富加牟豆美命)","古事記","イザナキが黄泉国から脱出に成功した功績を賞して、葦原中国(あしはらのなかつくに)の人々が困っているときには助けよと命じて、桃の実に与えた神名。桃の実は邪気を払うとされた。" "オオクニヌシノカミ(大国主神)オオナムヂノカミ(大穴牟遅神)","古事記","兄弟神から欺かれ二度も殺されるが、母神によって蘇生する。祖神スサノオのいる根の国にゆき、厳しい試練を妻のスセリビメ(スサノオの娘)と克服する。現世に戻るときスサノオからオオクニヌシの名をもらい出雲大社に鎮座する。八十神(やそがみ)を征服して国造りに成功する。偉大な砂鉄の鉱穴の貴人の意味。\n\n 葦原中国(あしはらのなかつくに)の国造りに成功したオオクニヌシに、高天原(たかまのはら)のアマテラスが突然に「豊葦原瑞穂国(とよあしはらのみずほのくに)はあが子アメノホシホミミノ命の知らす国ぞ」と国譲りを要求し、アメノホシホミミを天降りさせた。中つ国平定のためにアメノホヒ、アメノワカヒコが使者に立つがいずれもオオクニヌシに靡いてしまう。第三使者タケミカヅチに至って、ようやくオオクニヌシは国土をアマテラスに献上して、自らは出雲国多芸志(たぎし)に鎮座する。出雲大社の祭神である。\n" "オオクニミタマノカミ(大国御主神)","古事記","スサノオの子オオトシがイノヒメ(伊怒比売)との間に生んだ子。稲を生えさせる偉大な国土の神霊の意味。" "オオゲツヒメ(大気都比売)","古事記","大宜津比売の神とも表記。イザナキ・イザナミの国生みで生まれた阿波国の名。スサノオが食物を求めたので、鼻・口・尻から種々の食物を献上すると、スサノオはそれを穢れているとしてオオゲツヒメを殺してしまう。目から稲種、耳から粟、鼻から小豆、陰から麦、尻から大豆と五穀が生じる典型的な死体化成神話である。" "オオトシガミ(大年神)","古事記","スサノオがオオヤマツミの狼オオチヒメ(大市比売を娶って生んだ神。稲の稔りの神。稲霊の神であるウカノミタマの兄神。" "オオトノヂノカミ(意富斗能地神)","古事記","女神オオトノベと対偶の国土化生の神。神世七代の第五代の男神。戸口や通路の神。" "オオトノベノカミ(大斗乃弁神)","古事記","男神オオトノヂと対偶の国土化生の神。神世七代の第五代の女神。戸口や通路の神。" "オオナムヂノカミ(大穴牟遅神)","古事記","オオクニヌシの五つある別名の一つ。兄弟神から欺かれ二度も殺されるが、母神によって蘇生する。祖神スサノオのいる根の国にゆき、厳しい試練を妻のスセリビメ(スサノオの娘)と克服する。現世に戻るときスサノオからオオクニヌシの名をもらい、出雲大社に鎮座する。八十神(やそがみ)を征服して国造りに成功する。偉大な砂鉄の鉱穴の貴人の意味。" "オオモノヌシノカミ(大物主神)","古事記","スクナヒコナが常世の国に渡ってしまい、独りでは国造りができないとオオクニヌシが嘆いていると、海上から現われて三輪山に祀れば協力しようと述べる。三輪山の大神(おおみわ)神社の祭神で雷蛇神である。『古事記』上巻の記述はこれだけであるが、中巻ではオオモノヌシはセヤダタラヒメ(勢夜陀良比売)と結婚して、神武天皇の皇后ホトタタライススキヒメ(富登多多良伊須須岐比売)を生む。子孫のオオタタネコ(意富多多泥古)により祀られることを求めた。崇り神として崇神(すじん)天皇の夢枕に立つ。" "オオヤマツミノカミ(大山津見神)","古事記","高天原(たかまのはら)系の天つ神に対する国つ神。葦原中国(あしはらのなかつくに)の土着の神である。スサノオの八俣大蛇(やまたのおろち)退治のときに、大蛇に娘を喰われておびえる老夫婦(足名椎・あしなづち、手名椎・てなづち)の親神として出てくる。この夫婦の娘がクシナダヒメ。スサノオの妻オオチヒメや天孫ニニギが求婚したコノハナノサクヤヒメとイワナガヒメの親神でもある。山の聖霊の神格化である。" "オオワタツミノカミ(大綿津見神)","古事記","イザナキとイザナミは国生みが済むと、次々とさまざまな神を生んでいく。その一つとして生まれた海の神で海底の宮殿に住む。兄の海幸彦の釣り針をなくした山幸彦は、オオワタツミの海宮へ行き海神の娘トヨタマビメと出会い結婚する。三年後、針を持ち帰った山幸彦は兄を服従させて日向(ひゅうが)第二代の王となった。そして生まれたのがウガヤフキアエズであるが、出産の場面を見られたトヨタマビメは海に帰ってしまう。成長したウガヤフキアエズは母の妹タマヨリビメと結婚して神武天皇カムヤマトイワレビコを生むことになる。" "オグン","アフリカの神話","ヨルバ族神話。火と金属の神。酒と焼酎と歌舞の神でもある。天の主オルロンの命令で人間の生活を守護するために地上に下る。文明を起こし王位に就いた。ヤシ酒を飲みすぎて誤って味方を多数死なせ、失態を恥じて天上に帰る。" "オシーン","ゲルマン・ケルト神話","妖精によって小鹿に変えられたザヴァと、ケルトの騎士フィンの間に生まれ森で育った息子。成長したオシーンは聖パトリックに「フィアナ騎士団物語」を語る。" "オシアン","ゲルマン・ケルト神話","エリン島のケルト騎士フィンの息子。森で常若(とこわか)の国(テイル・ナ・ノグ)の王女ニァヴに一目惚れし、白馬に乗って赴く。エリン島に戻ると三百年が過ぎ去っていて、父フィンも館も消えて、小人の国に変わっていた。黄金の鐙(あぶみ)が切れて白馬から落ちたオシアンは、たちまち皺だらけの老人に変貌する。" "オシリス","オリエント神話","天空の女神ヌトの子で穀物神。父の大地の神ゲヴのあと継ぎとしてエジプトの国王となった。妻イシスや知恵の神トトの助けを得て農耕や法律を教えた。" "オデュッセウス","ギリシャ神話","アテナの助言に従い木馬の計略でトロイア戦争に勝利する英雄。数奇な運命から十年間の放浪を余儀なくされるが、再びアテナの助けで帰国。成長した息子テレマコスと力を合わせて、貞節な妻ペネロペと領国イタカを回復した。" "オミヅヌノカミ(於美豆奴神)","古事記","大水の神。スサノオの子孫。アメノツドエチネ(天之都度え知泥神)とフカフチノミズヤレハナ(深淵之水夜礼花神)の間の子。フテミミ(不帝耳神)と結婚してアメノフユキヌ(天之冬衣神)を生む。オオクニヌシの祖父神。" "オモイカネノカミ(思金神)","古事記","タカミムスヒの子。思慮深いという名前の示すように、アマテラスの石屋戸隠れやオオクニヌシの支配する葦原中国平定にあたっての天の安河原の謀議でも、謀りごとの中心となり成功させる。天孫ニニギの降臨に従って地上に降った。" "オモダルノカミ(於母陀流神)","古事記","女神アヤカシコネと対偶の神世七代の第六代の男神。容貌の美しいという意味。" "オルペウス","ギリシャ神話","蝮にかまれて死んだ妻エウリュディケを求めて冥界に行き、音楽の力で冥界の王ハデスを感動させて妻を取り返すが、振り向いてはいけないという禁忌を破ったために妻を永遠に失ってしまう。一説に秘教オルペウス教を興した。" "オロルン","アフリカの神話","ヨルバ族神話。「天の主」と呼ばれる至高神。オルロンを中心に四百一の神々を擁するパンテオンがある。オバタラ神に命じて大地と人間をつくらせた。" "カーマ","インド神話","ヒンドゥー随一の美男の愛の神。ヒマラヤ山で苦行するシバの邪魔をしようとして、シバの第3の眼の放射する火炎に焼かれてアナンガ(姿なき者)となった。" "ガイア","ギリシャ神話","創世のはじめに混沌の淵カオスについで誕生した大地。" "カオス","ギリシャ神話","創世の最初に生まれた混沌の淵。" "カドモス","ギリシャ神話","フェニキア王子でテーバイ王。ゼウスに誘拐されたエウロペの弟。アポロンの神託に従ってテーバイに行き、アレスの子の竜を退治。ハルモニア女神を妻とした。" "カナヤマビコノカミ(金山毘古神)","古事記","イザナミが火の神カグツチを生んで火傷を負い、病臥して嘔吐したときにカナヤマビメとともに生まれた神。鉱山や冶金の神。" "カナヤマビメノカミ(金山毘売神)","古事記","カナヤマビコの対偶の女神。" "ガネーシャ","インド神話","知恵と学問の神。母パールヴァティーに水浴の見張りを頼まれるが、父シヴァも通さなかったために、首を刎ねられる。悲嘆にくれる妃を慰めるために、シヴァは象の首を付けて生き返らせたために、異様な姿となったが温和な性質である。" "カビヤカ","南北アメリカの神話","インカ神話の女神。カビヤカは木の実に変身した創造主の子種を食べて、処女懐胎する。子供の父を知ろうと神々を集めると、子供が向かったのは襤褸(ぼろ)をまとい身分の低いビラコチャであった。カビヤカは恥じて岩に身を変えてしまった。" "カムムスヒ(神産巣日神)","古事記","アメノミナカヌシ、タカミムスヒについで、三番目に高天原(たかまのはら)に成った造化の独り神。身を隠した別天つ神の一人である。ムスヒとは生成するという意味。スサノオがオオゲツヒメを殺して、その死体から五穀の種が化生する神話では穀物を生じさせる神となる。また兄弟の八十神(やそがみ)に殺されたオオナムデ(オオクニヌシ)を産霊(ムスヒ)の力で蘇生させたり、わが子スクナビコナを派遣してオオクニヌシの国造りに協力させるなど、高天原(たかまのはら)の別天つ神でありなが、繰り返し中つ国と関係をを保つ特異な神。" "ガヨーマルト","ペルシア神話","天地創造の最後に、体は土、精液は火から人類の祖先としてつくられた。悪神アハリマンの攻撃で死ぬとき、大地に射精し、最初の夫婦が誕生する。" "カルナ","インド神話。","『マハーバーラータ』の英雄。太陽神スールヤと未婚の母クンティーの子。捨て子の彼を王にしてくれたドゥリヨーダナのために、パーンダヴァ五王子と勇敢に戦うが、ヴィシュヌの化身クリシュナを御者にもつ同母弟のアルジェナに殺される。" "ガンガー","インド神話","ガンジス河の神。ヒマラヤ山神の娘で天界に住む。激しく落下するガンガーの火をシヴァ神が受け止め、サガラ王バギーラタの祈願によって大地を潤した。" "キムアルチ(金閼智)","韓国神話","新羅の脱解王のとき、紫雲に照らされた金の櫃を瓠公が見つけ、中から美しい子供が現われた。王は閼智と名づけ太子とした。この六代の孫から未鄒(ミドウ)から新しい新羅王となり、降臨した櫃にちなんで金を姓とした。" "キムスロー(金首露)","韓国神話","伽耶(かや)の始祖。天帝の使いが天降り、人々を歌い躍らせる。すると金の櫃が降りてきて、中に黄金色の卵が六つあった。十二日後、卵が孵って6人の童子が生まれた。長子の首露が伽耶国の始祖となった。" "キムワー(金蛙王)","韓国神話","東扶余の解夫婁王は子宝を授けてくれるように山川に祈った。あるとき、王の馬が大きな石の前で涙を流した。石の下から金色に輝く蛙の形の男の子が出てきた。王は天からの授かりものとして金蛙と名づけて大事に育てた。" "キョウコウ(共工)","中国神話","高陽氏と帝王位を争って敗れ、腹を立てて腕を振り回したひょうしに、天の支柱である不周山に触れて折ってしまい、天空は西北に傾いてしまった(『准南子(えなんじ)』)" "キョンフォン(甄萱)","韓国神話","光州の金持ちの美しい娘のところに夜毎、紫の衣服を着た男が夜這いしてきた。娘が父に告げると、長い糸のついた針を裾に刺せと教えた。糸を辿ると蚯蚓(みみず)の腹に刺さっていた。娘は男児を生み、15歳のときキョンフォン(甄萱)と名乗り王となった。" "ギルガメッシュ","オリエント神話","シュメル・アッカド神話の英雄。親友エンキドゥと怪物のフワワを退治する。女神イシュタルの求愛を拒絶したためのエンキドゥを殺され、悲嘆にくれて永遠の生命を求める旅に出る。永遠の生命を得たというウトナピシュティムから大洪水の物語を聞かされるが、ウトナピシュティムも永遠の生命の秘密は知らなかった。" "クー・ホリン","ゲルマン・ケルト神話","ケルト神話(アイルランド)。太陽神ルーフを父にもつ半神半人の英雄。アルスター国の名誉のために実の子コンラと戦い、殺してしまう。隣国コノートの女王メイヴと「クーリーの牛」をめぐって勇敢に奮戦するが、最後に首を刎ねられて死ぬ。" "クエビコ(久延毘古)","古事記","体が崩れて歩くことができない男。案山子の名であるが、カムムスヒの子スクナビコナの正体を知っていたことから知恵者とされる。" "クシナダヒメ(櫛名田比売)","古事記","オオヤマツミの子の足名椎(アシナヅチ)と手名椎の八番目の娘、八俣大蛇(やまたのおろち)に喰われる運命をスサノオに救われて、その妻となってヤシマジヌミ(八嶋士奴美神)を生む。霊力をもつ稲田の守護神。" "クニノトコタチノカミ(国之常立神)","古事記","解説:天地いまだ分かれず漂っていたとき、最初に出現した神である。 国や天地の土台が初めて出現した意味で、天地生成の中心的な神である。" "クマルビ","オリエント神話","ヒッタイト神話。先住民フリル人の神。天候神テシュブに敗れ、復讐のために海神の知恵で石に精液を注いで石の怪物ウルリクムミを生む。知恵の神エアが天地を切り離した魔剣でウルリクムミの足を切断して倒し、天候神の支配が確立した。" "クリシュナ","インド神話","ヴィシュヌの第八化身で黒い神。悪戯好きな子供として牧人に育てられ、インドラ神にも悪さをするが立派な牛飼いの若者に成長する。『バガヴァド・ギータ』ではヴィシュヌの系化身として、人生や義務について英雄アルジュナに説く。" "クルサースパ","ペルシア神話","『アヴェスタ』の英雄。怪物・怪鳥を退治し、世界の終末には、ファリドゥーン王の捕縛から逃れて、人類と動物を喰い尽くそうと荒れ狂う悪竜ザッハークを棍棒で撃ち殺して、人類を滅亡から救済し、王の偉業を完成させた。" "クロノス","ギリシャ神話","大地ガイアが天空ウラノスと交わってできた十二柱のティタン族の末弟。父ウラノスの性器を大鎌で切断して天界の王となる。姉レイアと結婚して神々を生むがすべて飲み込んでしまう。最後に生まれたゼウスによって倒される。" "ゲイ(“羽”の下に“廾”)","中国神話","堯の治世、突然十個の太陽が姿を現わし、草木はみな焼け焦げてしまった。弓の名人ゲイがよばれ、九つの太陽に棲む九匹の鳥を射落とした。" "ゲオルグ","スラヴ神話","竜退治で知られる聖人。ウクライナでは勇敢なエゴーリイと呼ばれる。" "ケツァルコアトル","南北アメリカの神話","アステカ神話。創造神の四人の息子の三番目に生まれた白い神。九層の天界にある二元世界オメヨカンでの天地創造を、ケツァルコアトルと弟のウィツィロポチトリが任された。創造が終わると、生者の住む西方の肥沃な土地に向かった。" "ケレト","オリエント神話","北シリアのウガリット神話の英雄。ウドム王パベルの娘フルリア姫を娶り、七男七女をもうけるが女神アシラトに王子の一人を与える約束を忘れたために病気や苦難にあう。" "ケンギュウとオリヒメ(牽牛と織女)","中国神話","織女は天の河の東に住む天帝の娘(アルタイル星)。天の河の西に住む牛飼いの牽牛(ベガ星)と結婚する。織女は機織の仕事を忘れて牽牛との生活に夢中になる。そこで天帝は一年に一度、七夕の日だけ夫と会うことを許した。以来、逢瀬を待ち焦がれて暮らすようになった(『准南子(えなんじ)『楚辞(そじ)』など)。星座伝説である。" "コトシロヌシノカミ(事代主神)","古事記","オオクニヌシとカムヤタテヒメ(神屋盾比売命)の間に生まれた神。葦原中国平定のために最後に遣わされたタケミカヅチの国譲りの要求んび対して、オオクニヌシはコトシロヌシをして答えさせた。そのとき三保の岬で鳥遊び、魚漁をしていたが、天鳥船(あまのとりふね)に連れ帰らされて、アマテラスの御子に中つ国を献上しましょうと託宣を述べる。言霊(ことだま)信仰にもとづいて託宣を神に代わって述べる神である。" "コノハナチルヒメ(木花知流比売)","古事記","オオヤマツミの娘で、スサノオとクシナダヒメの間に生まれたヤシマジヌミ(八嶋士奴美)の妻となる。古代では神木である桜の花の咲き具合で五穀の稔りを占った。" "コノハナノサクヤビメ(木花之佐久夜毘売)","古事記","カムアタツヒメ(神阿多津比売)ともいう。神聖な阿多(あた)の女性の意味、また桜の花が美しいように栄える意味である。降臨した天孫二ニギに笠沙(かささ)の御前で求婚される。父神のオオヤマツミは二ニギが天孫と知り、醜い姉のイワナガヒメを奉るが、姉は帰されてしまう。一夜の契りで妊娠したことから二ニギの子ではないと疑われるが、二ニギの子であることを証明するために、産屋に火を放ってホデリ(海幸彦)、ホスセリ、ホオリ(山幸彦)の三神を生んだ。" "サーム","ペルシア神話","英雄ナリーマーンの子で、英雄ロスタムの祖父。ファリドゥーン王の子供たちが争ったとき、曾孫マヌーチェフルを立ててイラン統合に尽くした。" "ザール","ペルシア神話","白髪で生まれたために山中に捨てられ、霊鳥スィームルグに育てられた勇者サームの子。メヘラーブ王のルーダーべを大恋愛の末に娶り、英雄ロスタムをもうける。" "サオシュヤント","ペルシア神話","ゾロアスター教の最後の救世主。" "サシクニワカヒメ(刺国若比売)","古事記","スサノオの子孫アメノフユキヌ(天之冬衣神)の妻となり、オオクニヌシを生む。" "ザッハーク","ペルシア神話","悪神アハリマンが人類を滅亡させるためにつくった、三頭・三口・六眼・の怪物。ジャムシード王の黄金時代から一転して恐怖の「ザッハークの千年記」が始まる。『シャー・ナーメ』では悪魔に操られ蛇王と化し、ファリドゥーンに殺される暴君。" "サヒャーダイ・ノヨン","モンゴル神話","水と炉の天神。邪悪な東天の神々が地上にもたらした、冬の寒気と猛獣から人間を守った。" "サルタビコノカミ(猿田毘古神)","古事記","猿は太陽神の使いで、日の神の神田を護る国つ神である。天孫ニニギの降臨に際し、天上界の分岐点である天八" "サンダーバード","南北アメリカの神話","北米チノーク族神話。老いた南の風は、巨人の老婆に借りた網で鯨を捕り背中を十文字で斬った。鯨は巨大な鳥サンダーバードになって、ヤマの頂に卵を生んだ。老婆が見つけて割ると、谷間に落ちるまでに北米原住民になった。" "シヴァ","インド神話","ヒンドゥーの破壊の主神。リンガ(男根)は創造力を象徴し、活動力はシャクティとして、神妃パールバティ、神妃ドゥルガーやカーリー神によって発揮される。" "シオツチ(塩椎神)","古事記","山幸彦が兄の海幸彦の針をなくし、返却を迫られて海辺で途方に暮れていたところ、ワタツミの宮への道筋を教える。潮流を司り、水先案内する航海の神である。" "シグニュ","ゲルマン・ケルト神話","復讐のためにシゲイルとのわが子も殺し、魔女の姿で兄シグムンドの子を生んで、ヴェルスングの血統を残し、最後は仇である夫シゲイルを道連れに焼け死ぬ。" "シグムンド","ゲルマン・ケルト神話","シグニュの双子の兄。シグニュの婚礼の晩、老人に化けたオーディーンが館を貫く大木に突き刺した剣を見事引き抜くが、それを妬んだシゲイルに命を狙われる。" "シゲイル","ゲルマン・ケルト神話","アイスランド神話。ヴェルスングの娘シグニュと結婚した悪徳のガウトランド王。ヴェルスング一族を裏切って皆殺しにするが、シグニュとシグムンド兄妹の復讐によって焼け死ぬ。" "シタテルヒメのミコト(下照比売命)","古事記","タカヒメ(高比売命)ともいう。オオクニヌシと胸形(宗像)の奥津宮のタキリビメ(多紀理毘売命)との間に生まれた。兄神がアヂスキタカヒコネで、死んだアメノワカヒコの妻となる。" "ジャガー","南北アメリカの神話","アステカでは神々の覇権争いによる5つの太陽の時代があった。最初の太陽は「四のジャガー」」と呼ばれ、テスカトリポカ」が支配した。しかし、ケツァルコアトルが打ち倒し、テスカトリポカはジャガーになった。" "ジャタ","東南アジア神話","ボルネオ島ガジュ・ダヤク族の下界神。創造のとき、上界神マハタラの指先の水滴の先から浮かび上がり、ジャタが耳飾りの瑪瑙(めのう)を投げると大地と丘ができた。" "ジャムシード","ペルシア神話","『シャー・ナーメ』『アヴェスタ』の伝える偉大な王。別名イマ。" "シャルガイ・ノヨン","モンゴル神話","「ノヨン」は人間を助けるために天降った天神のこと。ハンともいう。地上のシャーマンを集めて、それぞれの地域の守護を命じた代表的ノヨン。" "ジョカ(女か)…「か」は女編に「過」のつくり","中国神話","人頭蛇体の神。太初、四隅の柱が折れて天空が落ちた。ジョカは巨大な亀の足を切って東西南北の柱とし、五色の石を練って天空を補修した。また、泥中に縄を入れて引き上げ、ぼたぼた落ちた泥の滴から人間をつくった。" "シラヒワケ(白日別)","古事記","イザナキ、イザナミの国生みで誕生した筑紫の国の名前。別は地方を治める者の意味。" "スールヤ","インド神話","七頭の金色の馬に引かれた車で天空を馳せる太陽神。" "スヴァログ","スラヴ神話","ウラジミール公のパンテオンの八神には含まれていない竈(かまど)の火の神。" "スヴァロジチ","スラヴ民話","西スラヴの軍神。東スラヴの火の神スヴァログと語根が同一である。" "スヴェントヴィト","スラヴ神話","西スラヴで信仰された軍神。白馬に跨る。" "スオルグ","スラブ神話","竜退治で知られる聖人。ウクライナでは勇敢なエゴーリィと呼ばれる。" "スクナビコナ(少名毘古那神)","古事記","カミムスヒの子で手の股から零れたほど小さい神。蔓草の実の船に乗り、鵝(が)の皮の着物を着ていたという。オオクニヌシに協力して葦原中国(あしはらのなかつくに)の国造りを助けたのち、常世国(とこよのくに)へ渡ってしまう。" "スセリビメ(須勢理毘売)","古事記","オオクニヌシ(大穴牟遅・オオナムヂ)はオオヤビコ(大屋毘古)の指示にしたがって、スサノオのいる根の堅州国(かたすくに)へ行き、その娘のスセリビメと結婚する。スサノオと対面したオオクニヌシは葦原色許男(アシハラノシコオ)と名乗る。そして舅のスサノオから数々の試練を課せられる。いわゆる婿難題話であり、スセリビメは夫のオオクニヌシを助けて根の国から逃れ、晴れて正式に結婚するが、夫の他の女神への妻問いにひどく嫉妬する妻としても描かれている。" "ストリボグ","スラブ神話","『イーゴリ軍記』でストリボグの孫が風とされていることから、気象現象の神とされる。" "スヒヂニノカミ(須比智邇神)","古事記","神世七代の第三代の女神。砂と泥土の神。男神ウヒヂ二(宇比地邇神)の対偶神。" "スラオシャ","ペルシア神話","ミスラの助手として秤りを持つラシュヌと共に死者を審判する。" "ゼウス","ギリシャ神話","父クロノスの腹から救い出した兄弟と協力して、ティタン族とクロノスに戦いを挑み勝利する。天界の王位に就き、ゼウスは天空、ポセイドンは海、ハデスは冥界と支配領域を分けた上にその地のオリュンポスの神々の職分を定め、女神と次々に結婚し神々を生み、姉ヘラをも妻とした。一方、ガイアは巨人族ギガンテス、ついで怪物テュポンを生んでゼウスに戦いを挑ませるが、人間の英雄ヘラクレスや娘アテナの活躍で打ち破る。" "セト","オリエント神話","オシリスの弟。反逆を企て兄を殺してエジプト王位を奪うが、復讐を誓うイシスとホルスと戦い騙し合いが続く。知恵の神トトは冥界のオシリスからホルスこそ後継者であるという返事をもらい、ついにセトもこれを認め不毛の砂漠に追放される。" "セドナ","南北アメリカの神話","イヌイット神話。海と海の生物の神。巨人の娘。異常な食欲のために、海の沖で指を切り離されると、落ちた指がクジラやアザラシや魚に変わった。驚いた両親は娘を投げ出し逃げる。魔性の娘はこうしてセドナという海の生物の母、守り神になった。" "セマルグル","スラヴ神話",""性格機能が曖昧とされる神。イラン起源の悪魔スィールグを語源とする説、僕" "ソコツツノオノカミ(底筒之男命)","古事記","黄泉国から脱出したイザナキが日向(ひむか)の橘の小門で禊ぎしたときに、水底で滌いで生まれた「筒之男」三神の一つ。住吉大社の祭神。人代に入って、仲哀天皇のときに神功皇后に神懸りして、アマテラスとともに男子の誕生を予言する。筒の意味が難解で、星と解することから航海の神としたり、帆柱の下部の穴に納める船霊の神とする説などがある。" "ソコツワタツミノカミ(底津綿津見神)","古事記","黄泉国から脱出したイザナキが日向(ひむか)の橘の小門で禊ぎしたときに、水底で滌いで生まれた「綿津見」三神の一つ。海人族である安曇連(あずみむらじ)の祖先神である。" "ソツクナング","南北アメリカの神話","ホピ族神話。伯父の創造神に従って、無限宇宙トクベラに九つの宇宙を整えた。ついで創造を助けるクモ女(コクヤングティ)をつくって、人間をつくらせ、それに言語と知恵と生殖力を与えた。" "ゾロアスター","ペルシア神話","ゾロアスター教の教祖。天地創造の第四期の3000年に出現。その後、千年おきにゾロアスターの子孫から救世主が出て、最後の救世主サオシュヤントが現れると、世界は終末を迎える。哲学者ニーチェの『ツァラトゥストラ』のモデル。" "タイオワ","南北アメリカの神話","ホピ族神話。無限宇宙トクペラに存在した唯一の創造主。生命をつくるために、甥としてソツナクングをつくり、宇宙を秩序正しく創造させた。" "タカギノカミ(高木神)","古事記","タカミムスヒの別名で、神霊の依り代(よりしろ)となる木の神格化である。葦原中国平定にあたって、高天原の指揮はタカミムスヒとアマテラスの二神がとっていた。しかし、アメノワカヒコの反逆を受けてこの順序が逆転し、さらにタカミムスヒはタカギノカミと別名で呼ばれるようになる。中つ国の政治的事件については以降、アマテラスが最高司令官でタカギノカミが補佐するかたちに変わり、アマテラスを全面に押し出すようになる。天孫降臨の神勅、アメノウズメの派遣、タケミカズチの派遣、いずれもこの順で語られる。" "タカミムスヒノカミ(高御産巣日神)","古事記","タカギノカミの本来の名称。神聖な産巣日(むすび・生成力)の神格化された神。『古事記』冒頭にアメノミナカヌシについで化生する造化の神。別天つ神で独り神として身を隠したとされるが、アマテラスと関係が深い。石屋戸隠れや葦原中国(あしはらのなかつくに)平定では、息子のオモイカネの神に善後策を講じさせている。" "タキツヒメノミコト(多岐都比売命)","古事記","アマテラスとスサノオの誓約で剣から生まれた胸形(宗像)三女神の第三子。宗像神社の辺津宮(へつのみや)の祭神。水の速い流れの女の意味。" "タキリビメノミコト(多紀理毘売命)","古事記","アマテラスとスサノオの誓約で剣から生まれた胸形(宗像)三女神の第一子。宗像神社の沖津宮の祭神。オオクニヌシと結婚して、アヂスキタカヒコネとシタテルヒメを生む。霧の神格化である。オキツシマヒメ(奥津嶋比売命)ともいう。" "タケハヤスサノオノミコト(建速須佐之男命)","古事記","黄泉国(よみのくに)から戻ったイザナキが日向(ひむか)の橘の小門(おど)で禊ぎをしたときに、鼻を洗ったときに生まれた三貴子の第三子。勇猛に勢いよく進む男児の意味であるが、荒らぶる神、疫病神、英雄神など多面的な神である。\n イザナギから海原の統治を命じられるが、母イザナミのいる黄泉国を慕って泣くばかりで、海原世界は荒れ果ててしまい、スサノオは追放される。アマテラスのもとにいくと、高天原(たかまのはら)を奪い取りに来たかと疑われてしまい、スサノオは身の潔白を証明するために、アマテラスと天安河(あまのやすかわ)で誓約(うけひ)して胸形の三女神を生む。\n この後も荒ぶるスサノオの乱行はやまず、とうとうアマテラスは石屋戸に隠れてしまい、ふたたび高天原から追放される。追放されたスサノオは出雲の国で八俣大蛇(やまたのおろち)を退治して草薙(くさなぎ)の剣を得て、アマテラスに献上する。出雲の須賀(すが)に宮を建て「あが御心すがすがし」といって鎮座する。八俣大蛇から救ったクシナダヒメとの間に生まれた子孫からオオクニヌシが現れる。" "タケフツノカミ(建布都神)","古事記","タケミカヅチ、トヨフツ(豊布都神)ともいい、刀剣神である。イザナミの死の原因となった火の神カグツチをイザナキが十拳剣(とつかつるぎ)で切ったときに、剣から生まれた神の一つ。" "タケミカヅチノヲノカミ(建御雷之男神)","古事記","タケフツ、トヨフツともいう。勇猛で神秘的な雷神、刀剣の神。鹿島神宮に祀られ、中臣氏の奉斉神である。葦原中国(あしはらのなかつくに)の平定のとき、第3回目の使者としてアマテラスから天鳥船(あまのとりふね)を添えて派遣され、オオクニヌシに国譲りを迫る。オオクニヌシは自分に代わって息子たちに答えさせる。コトシロヌシはすぐに服従するが、タケミナカタは力較べを挑んでタケミカヅチに敗れ、諏訪に隠棲して服従を誓う。オオクニヌシは広壮な神殿の造営を条件に国譲りを承諾し、こうして中つ国平定にの事業は完成する。後代、神武天皇の大和平定に際しては、霊剣フツノミタマを降して神武天皇を助ける。" "タケミナカタノカミ(建御名方神)","古事記","オオクニヌシの子とされるが系譜の記述がなく、『日本書紀』にも登場しない不思議な神である。『先代旧事本記』はその母を越の国のヌナカワヒメと伝える。勇猛で、中つ国平定の第三の使者タケミカズチと力較べして敗れ、信濃の国諏訪湖に逃れ隠棲する。諏訪大社の祭神。" "タケリビメノミコト(多紀理毘売命)","古事記","アマテラスとスサノオの誓約で剣から生まれた胸形(宗像)三女神の第一子。宗像神社の沖津宮の祭神。オオクニヌシと結婚して、アヂスキタカヒコネとシタテルヒメを生む。霧の神格化である。オキツシマヒメ(奥津嶋比売命)ともいう。" "ダジボグ","スラヴ神話","東スラヴの太陽神。ロシア人はダジボグの孫と『イーゴリ軍記』で記される。ロシア民族の守護神である。" "タタラ・ラブガ","東南アジア神話","アッサム西部のガロ族神話。天地創造の至高神。精霊を派遣して大地をつくり、太陽と月と風で乾かして固めた。甲虫による潜水神話。" "タマヨリビメ(玉依毘売)","古事記","海神の娘トヨタマビメの妹。ホオリ(山幸彦)とトヨタマビメの子であるウガヤフキアエズを姉に代わって養育し、のちにこの子と結婚して五瀬命、神武天皇らを生む。" "タムプーヤ","東南アジア神話","セレベス島のトラジャ族神話。タンプーヤという昆虫を使者に送って、神々から火を分けてもらうと同時に、昆虫は知恵を働かして火の熾(おこ)し方まで習ってきた。" "ダヤン・デールヒ","モンゴル神話","シャーマンたちの守護神。老婆の姿で現われ、テムジンの馬の鐙に亀裂を入れた。怒ったテムジンは石に化けたダヤン・デールヒの頭に斬りつけた。" "タルへ(脱解王)","韓国神話","新羅の浜辺に流れ着いた船の中の櫃から、美しい童子と七つの宝と奴婢が出てきた。童子は龍城国の王子で、卵から生まれたために海に流されたと出自を語る。この童子がのちに新羅の第四代脱解王となった。" "ダンクン(檀君)","韓国神話","天帝の庶子桓雄が人間界に降って、熊女との間にもうけた子。檀君王倹(わんくおむ)という。平壌に都を置き、国号を朝鮮と定めた。" "ヂーフ","スラヴ神話","『イーゴリ軍記』に登場する不思議な怪鳥。" "チェルノボグ","スラヴ神話","西スラヴの黒い悪の神。ブルガリアの創世神話は、神と悪魔が対抗する潜水神話の一種であるが、天空神である白い神と黒い神が出てくる。" "チドン","アフリカの神話","ナイジェリア、ジュクン族の天神。野獣が町を襲い、野兎だけが助かる。野兎に助けを求められて三個の卵を与えた。二個の卵を使って野獣を退治し、三個目で町の住民を復活させた野兎は、請われて最初の王となった。王権の起源神話である。" "チャヴァナ仙","インド神話","森で苦行を積む行者。蟻塚と間違えて悪戯したスカニャー王女を妻とする。アシュヴィン双神が懸想して、自分たちとそっくりの美しい若者に変身させるが、スカニャーは三人の中からあやまたず本物のチャヴァナを選び貞節を守った。" "チュクヌ","東南アジア神話","ベトナムの七夕神話で織女にあたる王女。牧童のヌグン・ランと相愛になり、父のヤーデ王は七月以外は仕事に精を出すことを条件に承諾するが、熱愛の二人は約束を忘れて遊びまわる。ヤーデ王は怒って七月だけを逢瀬に限ってしまった。" "チュモン(朱蒙)","韓国神話","天帝の子ヘモソ(解慕漱)と水神河伯の娘ユファ(柳花)の子。ユファ(柳花)はキムワー(金蛙王)のもとで大きな卵を生み、卵から生まれたのが神童チュモン(朱蒙)である。" "ツクヨミノミコト(月読命)","古事記","イザナギが日向(ひむか)の橘の小門(おど)で禊(みそ)ぎしたときに、右目を洗って生まれた三貴神の第二神。月読は月齢を数えること。イザナキから夜の食国(おすくに)の統治を委任される。夜の世界の支配者である。" "ツノグヒ(角杙神)","古事記","イクグヒ(活杙神)の対偶神で、神世七代の第四代の神。角状の棒杭を意味し、村落の境界などを守護する道祖神である。" "ティアマト","オリエント神話","アッカド神話。原初、塩水(海)を表す女神。真水の男神アプスーと交わって、ラフムとラハムを生む。バビロニアの主神マルドゥークはその子孫。" "ティシュトリヤ","ペルシア神話","『アヴェスタ』の雨神。旱魃の悪魔アパオシャと闘って敗れるが、アフラ・マズダに祀られて力を得、ついに破る。白馬の雨神が入ると、海は沸き立って蒸気が雲となって昇り、風神ワータが運んで世界に恵みの雨をもたらすという。" "ティロッタマー","インド神話","プラフマーがつくった最高の美女。不死身の体をブラフマーから許され、慢心した阿修羅の兄弟スンダとウパスンダを懲らしめるために、二人を誘惑し互いに争わせた。" "テュール","ゲルマン・ケルト神話","アース神族の誓約を司る司法神で、世界を呑み込むフェンリル狼を捕らえるために、偽りの誓約をして自らの右腕を犠牲にした。" "テリピヌ","オリエント神話","ヒッタイト神話。嵐神の子。姿を消したために地上が不毛となる。女神ハンナハンナは蜜蜂と鷲に依頼し、テリピヌ神の怒りを鎮め地上の平和が回復する。" "テンゲリ","モンゴル神話","天神。西天に五十五、東天に四十四の神々が属していた。" "トール","ゲルマン・ケルト神話","アース神族でオーディーンに次ぐ怪力の雷神。神々の敵の巨人と戦う。" "トゥアン","ゲルマン・ケルト神話","ケルトの転生物語の主人公。大洪水のたった一人の生き残りのトゥアンが、牡鹿・猪・海鷲・蛙などに転生しながら、神話時代の歴史と興亡をみる説話。" "トゥワサー・デー・ダナン","ゲルマン・ケルト神話","祖先ミール人が来る前にアイルランドを支配していた神々の種族。ダナン女神を祖先神として崇拝。ファールの聖石、ルグ神の槍、ヌアドゥ神の剣、ダグダ神の大鍋の四種神器をもつという。" "トト","オリエント神話","エジプトの知恵の神。女神レアと交わって一年を365日にした。5日間は太陽神ラーの呪いから自由になったレアはオシリス、セト、イシスら五柱の神を生む。" "トヨウケビメノカミ(豊宇気毘売神)","古事記","イザナミがカグツチを生んで火傷を負い病臥したときに、尿から化成したワクムスヒ(和久産巣日神)の子神。イザナミの孫にあたる稲の神。" "トヨクムネノミコト(豊斟淳尊)","日本書紀","解説:クニノサツチノミコトについで3番目に出現した天地創成の神。混沌として漂っている状態を示している。" "トヨクモノノカミ(豊雲野神)","古事記","神世七代の第二代の国土神。別天つ神で独り神として身を隠した。豊かな雨の降る原野の意味。" "トヨタマビメ(豊玉毘売)","古事記","神世七代の第二代の国土神。別天つ神で独り神として身を隠した。豊かな雨の降る原野の意味。" "トリグラフ","スラヴ神話","西スラヴで信仰された軍神で三つの頭をもつ。黒馬を聖獣とする。" "ドルイド","ゲルマン・ケルト神話","「樫の木の賢者」の意味のケルトの神官。霊魂不滅と転生を説くドルイド教は森羅万象に霊性を認める汎神論に属していた。ドルイドは立法・司法・行政・詩歌を司り、ケルト社会を支配し、その風姿はのちの魔法使いの原型となった。" "ナガチハノカミ(長道磐神)","日本書紀","黄泉国から逃れたイザナキが、イザナミに向かって、これより内には来るなといって投げる帯の神である。" "ナカツツノヲノミコト(中筒之男命)","古事記","黄泉国(よみのくに)から脱出したイザナキが日向(ひむか)の小門(おど)で禊ぎしたときに、水底で滌(すす)いで生まれた「筒之男」三神の一つ。住吉大社の祭神。船の航海の安全を護る船霊(ふなだま)の化身。" "ナカツワタツミノカミ(中津綿津見神)","古事記","黄泉国(よみのくに)から脱出したイザナキが日向(ひむか)の橘の小門(おど)で禊ぎしたときに、水底で滌(すす)いで生まれた「綿津見(わたつみ)」三神の一つ。海女族である安曇連(あづみむらじ)の祖先神である。" "ナカトミノカミ(中臣神)","日本書紀","アマテラスが岩屋から引き出されたとき、イミベノカミとともに注連縄(しめなわ)を引き渡した神。中臣氏の祖先神。" "ナナワツィン","南北アメリカの神話","アステカ神話の第五の太陽神。神々が深夜テオティワカンの聖なる炉の周りに集まった。選ばれたテクシステカトルは炎に身を投げることができなかった。神々は代わりにナナワツィンを指名した。見事に飛び込んで太陽となって再生した。" "ナラ王","インド神話","『マハーバーラタ』のニシャダ国の賭博好きの王。悪魔カリの呪詛(じゅそ9で弟プシャクラとの賭けに負け、すべてを失うが、妻ダマヤンティーの知恵と真心で国土を取り戻す。" "ニダバ","オリエント神話","シュメール神話の創世記の穀物と学問の女神。女神アルルが完成させた人間の世界に派遣された。" "ニニギノミコト(邇邇芸命)","古事記","正式名称は、天邇岐志国邇岐志天津日高日子番能邇邇芸命(アメニキシクニキシアマツヒコヒコホノ二ニギノミコト)。天上界、地上界を通じて神聖で高貴な日の御子である。アマテラスの子アメノオシホミミが高木神の娘ヨロズハタトヨアキツシヒメ(万幡豊秋津師比売命)を娶って生んだ第2子。葦原中国(あしはらのなかつくに)が平定されたとき、はじめは父のアメノホシホミミが天孫降臨する予定であったが、二ニギが生まれたために父に代わって若い二ニギが降臨した。天孫二ニギは竺紫(つくし)の日向(ひむか)の高千穂(たかちほ)の久士布流多気持(くじふるたけ)に天降る。そこでオオヤマツミの娘コノハナノサクヤヒメを娶って、ホデリ、ホスセリ、ホオリが炎上する産屋のなかから生まれる。" "ニャンベ","アフリカの神話","ザンビア、ロジ族神話の天神。野獣が町を襲い、野兎だけが助かる。野兎に助けを求められて三個の卵を与えた。二個の卵をつかって野獣を退治し、三個目で町の住民を復活させた野兎は、請われて最初の王になった。王権の起源神話である。" "ヌナカワヒメ(沼河比売)","古事記","国造りを終えたオオクニヌシは武人の別名ヤチホコ(八千矛神)で、越後の国の翡翠(ひすい)を産出する沼河(ぬなかわ)の女神ヌナカワヒメに求婚し、ながながと歌よみし、ヌナカワヒメも歌で応じ結婚する。" "ノストウ・ノーパントゥ","東南アジア神話","アッサム西部のガロ族神話。至高神タタラ・ラブガが大地をつくるために女のp姿で派遣した精霊。" "バアル","オリエント神話","北シリアのウガリット神話。西セム人の主神。竜神ヤムと争い、また死神モトとも凄絶な戦いを繰り広げ、ついにモトを殺して支配を確立する。" "ハイヌウェレ","東南アジア神話","インドネシア・セラム島のヴェマーレ族神話。大便として宝を出すハイヌウェレを気味悪く思い、祭りの夜に殺して埋めると、そこからいろいろな種類の芋が生じて人間は食物に困らなくなった。" "パウ・グラン","東南アジア神話","チャンパ神話(ベトナム中部)。ビンロウの蕾から美しい男の子が現われ、花のガクが宝器のドラと化し、雄しべは宝剣となった。チャンパ王は娘パウ・ビアの婿に迎え、王の死後、王位を継承した。樹木からの生誕神話と王権の起源である。" "ハトホル","オリエント神話","太陽神ラーの眼。人間の忘恩の攻撃に疲れはてたラーはついに彼の聖眼を人間に向けるとそれが、懲罰を加えるために女神ハトホルとなって大殺戮を行なう。" "バナナ","東南アジア神話","島嶼(とうしょ)部に広く分布。セレベス島のアルフール族の神話では、太古の人類は創造神の贈り物で暮らしていた。あるとき、石が下りてきたので、他の物がほしいというとバナナが下りてきた。人間はバナナを選んだために寿命が短くなってしまった。" "ハニヤスビコノカミ(波邇夜須毘古神)","古事記","イザナミが火の神カグツチを生んで火傷を負い、病臥したときに屎(くそ)から生まれた女神。屎と粘土と土器の連想。" "ハニヤスビメノカミ(波邇夜須比売神)","古事記","イザナミが火の神カグツチを生んで火傷を負い、病臥したときに屎(くそ)から生まれた女神。屎と粘土と土器の連想はハニヤスビコに同じ。" "ハヌマーン","インド神話","ハヌマトとも呼ばれる。悪鬼王ラーヴァナに囚われたラーマの妻シーターの救出に協力した猿の将軍。叙事詩『ラーマーヤーナ』では風神の子でトリックスター的存在。" "パリス","ギリシャ神話","トロイア王子。ヘラとアテナとアフロディテの三女神が美を競ったとき、アフロディテを最も美しいとした(パリスの審判)。以後、トロイアは彼女の庇護を受ける。" "バルドル","ゲルマン・ケルト神話","オーディーンの双子の息子のうち、清浄と光輝の神。悪神ロキに騙された兄弟で盲目の運命の神へズに殺される。冥府ヘルからの帰還も女巨人セックに化けたロキの悪巧みで阻止されてしまう。" "パン","ギリシャ神話","アルカディアの牧神。ヘルメスの息子で、山羊の脚と角をもっていた。" "バンコ(盤古)","中国神話","宇宙が混沌として鶏卵のようであったとき生まれた巨人。盤古は一日に背丈が一丈ずつ伸び、こうして一万八千年を経て天地が分離された。盤古の死骸から山川草木や万象が生じた。別伝では、五岳が生じたという。" "パンドラ","ギリシャ神話","天上界の火を盗んだプロメテウスを罰するために、ゼウスがつくった最初の人間の女で、美しい肉体と邪心をもち、プロメテウスの弟エピメテウスに花嫁として贈った災いの種。大甕の蓋を開けて、災いを世界中に拡散してしまった。" "ヒコサチノカミ(彦狭知神)","日本書紀","フツヌシの葦原中国(あしはらのなかつくに)平定事業のとき、タケミムスヒはオオモノヌシに八十神(やそがみ)を率いて永久に皇孫を守護せよと命じ、オオモノヌシの祭りをする神々の役割を定め、ヒコサチノカミは盾をつくる役目を与えられた、。" "ヒノカグツチノカミ(火之迦具土神)","古事記","燃える火の神格化。ヒノヤギハヤオ(火之夜芸速男神)、ヒノカカビコともいう。イザナミの陰部を焼いて生まれたために、母を死なせることになった火の神。イザナミは出雲国と伯岐国(ほうきのくに)との境の比婆(ひば)山に葬られた。哭き悲しんだイザナキが十拳剣(とつかつるぎ)でカグツチの首を斬ると、その血と死体から神々が化生する。火神殺害と死体化生神話である。" "ヒメタタラスズヒメノミコト(姫蹈鞴五十鈴姫命)","日本書紀","大三輪(おおみわ)神の娘で神武天皇(神日本磐余彦・かむやまといわれびこ)の皇后である。" "ヒョッコセ(赫居世)","韓国神話","大卵の前で光に包まれて白馬がひざまずいていた。卵を割ると、端麗な童子が現れたのでヒョッコセ(赫居世)と名づけ大切に育てる。新羅の始祖王となった。" "ビラコチャ","南北アメリカの神話","インカ神話の創造神。闇のなかから現れて天と地と人間をつくった。人間はビラコチャの怒りをかって石に変えられた。その後太陽と月と星々をつくり、また石像に似せて人間を創造し、各地に住まわせていった。" "ヒルコ(水蛭子)","古事記","水に棲む蛭のように手足の萎えた子の意味。イザナキとイザナミの初めての性交で生まれたが、葦船に入れて捨てられた。女神のイザナミが先に求婚の声をかけたために不完全な子が生まれたとする思想が古代にはあった。\n 葦は邪気を払う呪力があるとされていた。水蛭子をヒルコ(日子)と解して、もとは太陽神であったが、ヒルメのアマテラスにその地位を取って代わられ、田んぼで血を吸う蛭と付会されて記紀の説話になったともいう。" "フーシャング","ペルシア神話","神話王朝ペーシュダードの初代王。女神アナーヒターから王の栄光を授けられた。悪魔と魔物を暗黒世界に追求し、鉄・農耕・火を人間に授けた。" "ファリドゥーン","ペルシア神話","蛇王ザッハークを倒した英雄王。ザッハークは棍棒でめった打ちしても死なず、デマヴァンド山の洞窟に世界の終末まで縛りつけられた。" "ファンウン(桓雄)","韓国神話","天帝の桓因(ふぁんいん)の庶子で人間界に思いを寄せていた。天帝は太伯山の神壇樹の下に天降らせ人間界を治めさせた。熊女との間に生まれたのが檀君である。" "フェンリル","ゲルマン・ケルト神話","悪神ロキの三つの怪物の子のなかの長子で、怪狼。神々の強敵となる。" "フツヌシノカミ(経津主神)","日本書紀","イザナキが火の神イカヅチを十握剣(とつかつるぎ)で斬ったときに、迷った五百箇磐石を染めて化成した、磐筒男神(イワツツノオノカミ)と磐筒女神の間に生まれた子。葦原中国(あしはらのなかつくに)平定に際し、タケミカヅチを付けて主神として派遣され、オオナムチ(大己貴神)に国譲りを迫った。『古事記』には現われないが、タケミカヅチと同じ役割を演じている。フツノミタマと関係があるとされる。" "フヘディ・メルゲン","モンゴル神話","北天の主神。狩猟の神、雷神。" "フラ","東南アジア神話","ミャンマー・カチン族の天地創造の大神。原初、世界は水だけであった。大神は一匹の大きな魚の上に土を振りかけ、女神に卵を生ませた。フラは卵を分割して一方を地上に置き、他方は高い山の上に固定して天空をつくった。" "ブラフマー","インド神話","シブァ、ブィシュヌと並ぶヒンドゥー教の三主神。世界はブラフマーが創造し、ブィシュヌが維持し、シブァが破壊する。" "プリペガラ","スラヴ神話","マグデブルグ司教アーデルゴートの回状に記された西スラヴの主神。" "フレイ","ゲルマン・ケルト神話","ゲルマンのヴァン神族の有力神。海神ニョルズの子で豊穣と富の神。" "フレイヤ","ゲルマン・ケルト神話","フレイの姉妹。巨人族と英雄神トールが美貌のフレイヤを争う。" "プロヴェ","スラヴ神話","西スラヴの主神格で、樫と関係があり、東スラヴのベルーンの異称か。" "プロメテウス","ギリシア神話","神々と人間の運命(モイラ)をめぐってゼウスと知恵比べし、ゼウスが隠した火を盗んで、人間に技術と文化を与えるがその罰を受け業苦を味わう。" "フワワ","オリエント神話","ギルガメッシュが親友エンキドゥと退治する杉の森の怪物。" "ヘモソ(解慕漱)","韓国神話","天帝の子。扶余の地に天降りヘモソ(解慕漱)と名乗った。男の子が生まれるとヘブル(解夫婁)と名づけ。北扶余の王となった。" "ヘラ","ギリシア神話","ゼウスの正妻。クロノスとレアの娘で結婚生活の守護神。夫の浮気に苦しみ嫉妬して、愛人やその子を迫害する。" "ヘラクレス","ギリシャ神話","ゼウスがアルクメネに生ませた人間の英雄。嫉妬したヘラの与えた十二の難業を達成。ゼウスを助け、ガイアの生んだ巨人たちを滅ぼした。最後に昇天してオリュンポスの神になった。" "ペルセウス","ギリシア神話","見る者を石に化すゴルゴン三姉妹の一人メドゥーサの首を斬り落とした。" "ペルセポネ","ギリシア神話","ゼウスが農業神デメテルに生ませた娘。冥界のハデスの妃とされう。怒ったデメテルが隠れてしまうと困ったゼウスは、一年の三分の一を冥府で暮らし、三分の二を地上で暮らせと裁定し、ハデスとデメテルの間を取りもつ。穀物(麦)の神格。" "ヘルメス","ギリシャ神話","ゼウスの子で神々の伝令役。生まれてすぐにアポロンの牛を盗んだという泥棒神であるが、商業・旅人・牧畜の守護神であり、冥界への案内人でもあった。" "ペルン","スラヴ神話","東スラヴで信仰された樫を神木とする雷神。年代記に最初に出てくるスラヴのパンテオンの主神。打つ者、あるいは樫の木のラテン語が語源とされる。" "ヘレネ","ギリシア神話","ゼウスがレダに生ませた絶世の美女。スパルタ王メネラオスの妻となるが、パリスの審判でアフロディテがパリスに妻として与えると約束したために、トロイア戦争の原因となった。" "ボウワ","東南アジア神話","セマル島ヴェマール族神話。月(ラビエ)と太陽(トゥワレ)の娘。トゥワレが大洪水を起こして人間を滅ぼそうとした。娘ボウワは母ラビエの銀の褌をとって付け、父の行為を非難した。大地は元どおりになったが、女たちに生理がはじまった。" "ホオリノミコト(火遠理命)","古事記","天孫二ニギがコノハナノサクヤヒメと結婚して生んだ三神の第三子。コノハナノサクヤヒメは一夜の契りで妊娠したために、二ニギから疑われる。その嫌疑を晴らすために、産屋に火を放って火中出産した。火の勢いが弱まったときに生まれたのがホオリである。山幸彦として兄神海幸彦と争い、海神に助けられ勝利する。海神の娘トヨタマビメを娶り、ウガヤフキアエズを生む。別名、天津日高日子穂穂手見命(あまつひこひこほほでみのみこと)。" "ホスセリノミコト(火須勢理命)","古事記","天孫ニニギがコノハナノサクヤヒメと結婚して生んだ三神の第二子。コノハナノサクヤヒメは一夜の契りで妊娠したために、二ニギから疑われる。その嫌疑を晴らすために、産屋に火を放って火中出産した。火の勢いが少し弱くなったときに生まれたのがホスセリである。" "ポセイドン","ギリシャ神話","天界の王クロノスとレアの子で海の王。" "ボダカ","スラヴ神話","西スラヴのブルネに神殿と偶像があったという。" "ホデリノミコト(火照命)","古事記","天孫ニニギがコノハナノサクヤヒメと結婚して生んだ三神の第一子。コノハナノサクヤヒメは一夜の契りで妊娠したために、二ニギから疑われる。その嫌疑を晴らすために、産屋に火を放って火中出産した。火が盛んに燃えるときに生まれたのがホデリである。隼人の祖神。別名、海幸彦と呼ばれ、弟の山幸彦ホオリの命と争って敗れ、昼夜の守護神として服従する。" "ホルス","スラヴ神話","東スラヴで信仰された太陽神。イラン起源の神格といわれる。" "マナポジョ","南北アメリカの神話","北米メノミニ族神話。老母と暮らす娘が芋掘りのとき、母の忠告を忘れて南を向いたために、風の子供を孕(はら)む。長男が文化英雄マナポジョ、二番目が小狼のムフウエセ、最後に火打ち石を生み、それが原因で老母は死ぬ。" "マニ・ハーン","モンゴル神話","野獣の守護神。狩猟していたチンギス・ハーンに文句を言うが一蹴されて去る。神が地上の権力者に屈服したわけである。" "マヌ","インド神話","人類の始祖。救った魚に大洪水を予告され、人類の唯一の生き残りとなる。苦行を重ねて子孫を残そうと、マヌは種々の供物(くもつ)を水中に供える。水中からマヌの娘が現われ、二人で人類の子孫を生んだ。洪水伝説と人類の起源神話である。" "マハタラ","東南アジア神話","ボルネオのガジュ・ダヤク族神話。至高神のうちの上界神。至高神の座である金の山と宝石の山がぶつかり合うたびに自然界ができ、七度目の接触のときマハタラが宝冠を頂いて出現した。マハタラの指先から滴り下界神ジャタが現われた。" "マルドゥク","オリエント神話","バビロニアの主神。知恵の神エアの息子で、天神アヌの孫。マルドゥクは超能力をもつ剛者に成長する。海の女神ティアマトが怪物をつくりだして神々に対抗するがマルドゥクとの戦いに敗れ、ティアマトの死骸から天地がつくられた。" "マンガド","モンゴル神話","アバィ・ゲゼルの子フリン・アルタイに化けて天神を騙した怪物。" "マンコ・カパック","南北アメリカの神話","インカ神話。旅に出た三人の兄弟と三人の姉妹のうち、洞穴に閉じ込められて死んだアヤル・カチの神託でクスコを建設し、初代皇帝になった。" "マンザン・グルム","モンゴル神話","創造神エヘ・ボルハンが太陽からつくった善良な娘神。銀河は彼女の乳の流れたものであり、北斗七星は孫のゲゼルの金杯を天に投げつけてできた。" "ミスラ","ペルシア神話","契約の神で、アケメネス朝ではアフラ・マズダ、アナーヒターと並ぶ守護神。ハラー山からアーリア人の世界の法と秩序。正義を監視し、太陽神とみなされた。" "ミツハノメノカミ(弥都波能売神)","古事記","イザナミが火の神カグツチを生んで火傷を負い、病臥しているときに尿から化成した水の女神。" "ミトラ","インド神話","契約と友愛の神でヴァルナと連携し世界の秩序を維持する、司法者的至高神。アーディーティア神群の代表。" "ムサイ","ギリシア神話","ゼウスが記憶の神ネモシュネに生ませた九人の学芸の女神。" "モコシ","スラヴ神話","東スラヴの地母神。母なる湿れる大地が語源。" "ヤシマジヌミノカミ(八嶋士奴美神)","古事記","スサノオとクシナダヒメとの間の子。多くの島を支配する神。『日本書紀』には清之湯山主三名狭漏彦八嶋篠(スガノユヤマヌシミナサモルヒコハシマシノ)などと表記。" "ヤマとヤミー","インド神話","人類の始祖の双子の兄妹。ヤマは死後冥府の王閻魔大王となった。ヤマが死んで悲しむヤミーに、忘れるようにと神々が説くが、ヤミーは「ヤマは今日死んだ」と答えるばかりであった。そこで神々は夜をつくって翌日というものができ、ヤミーはヤマを忘れることができた。昼夜の起源神話である。" "ヤロヴィト","スラヴ神話","西スラヴの軍神。豊穣の神。白ロシアではヤリーロと呼ばれるが、東すスラヴにも死と復活の儀礼「ヤリーロの葬礼」の記録がある。" "ユグドラシル","ゲルマン・ケルト神話","オーディーンと神々が創造した世界を支えるトネリコの世界樹。" "ユミル","ゲルマン・ケルト神話","原古の氷と霜が解けて凝固してできた巨人。神々の王オーディーンと兄弟ビリとベーはユミルを倒し、その死骸を虚無の深淵ギンヌンガガプに引き込んで解体し、血から海と湖を、肉から大地を、歯と骨から岩石を、頭蓋骨から天空をつくった。" "ユルグ","アフリカの神話","ドゴン族神話。創造神アンマと大地の生んだ双子の長男。邪悪な狐(ジャッカル)で、母なる蟻塚を犯し、近親相姦の原罪のために大地は不浄となった。" "ヨモツカミ(黄泉神)","古事記","黄泉国の支配者。イザナキは死んだ妻イザナミを追って黄泉国へゆき、2人でつくった国がまだ完成しないから帰ろうと呼びかける。イザナミはどうしてもっと早く来てくれなかったのかと恨み言をいうが、黄泉神と相談するからその間見ないでくれといって宮殿に入る。イザナミは待ちきれずに禁を破って覗いてしまう。イザナミには蛆虫がたかり、八柱のの雷神が化生していた。驚いたイザナキはほうほうの体で逃げ帰る。" "ヨモツシコメ(予母都志許売)","古事記","イザナキが禁止を犯して死体を覗いたために、怒ったイザナミは、ヨモツシコメを送って逃げるイザナキを追わせた。黄泉(よみ)国の醜い女の意味で死の穢れの象徴である。" "ヨルムンガンド","ゲルマン・ケルト神話","悪神ロキの生んだ三つの怪物の子のなかの次子の大蛇。オーディーンと神々に深海に投げ込まれ、大洋の底で大地を取り巻いて尾の先端をくわえている。" "ヨロズハタトヨアキツシヒメノミコト(万幡豊秋津師比売命)","古事記","高木神(タカギノカミ)の娘でアメノホシホミミの妻となり、アメノホアカリと天孫ニニギを生む。上等な布を織る女の意味。『日本書紀』には天万栲幡千幡姫、火之戸幡姫などともある。" "ラーマ","インド神話","叙事詩『ラーマーヤーナ』の主人公。ヴィシュヌの化身として生まれ、美女シーターを妻にしてコーサラ国の王位継承者となる。ラーヴァナに誘拐された妻シーターをハヌマーンの活躍で取り戻すが、純潔を疑われたシーターは、火中に身を投げて証明する。シーターの生んだ双子クシャとラヴァを王にし、ラーマは天界でヴィシュヌに戻った。" "ライ","東南アジア神話","セラム島ヴェマーレ族神話。老女のライが粥(かゆ)をつくるところを孫に見られてしまう。そこでライは3日後に家の下を見ろという。3日後に少年が見ると、ライの死骸の頭からビンロウジュが、性器からはサゴヤシが生じていた。" "ラシュヌ","ペルシア神話","ゾロアスター教の死者の審判者。契約の神ミスラをスラオシャとラシュヌが補佐し、生前の一切の記録が秤にかけられる。" "ラボ","東南アジア神話","マレー神話。象の国の姫と結婚したラボがホームシックにかかり、姫に同行を頼むと、食事の皿に木の芽を出さないことを条件に承諾するが、ラボは約束を忘れてしまい、妻は象の姿に戻ってジャングルに消えてしまった。" "リシュヤシュリンガ","インド神話","仙人ヴィーバーンダカはある日、川で美しい天女を見て覚えず精液を漏らしてしまう。それを牡鹿が飲んで、角の生えた人間の子リシュヤシュリンガを生む。雷神インドラの怒りから、アンガ国は旱魃に苦しんでいたが、彼が都にやって来るとたちまち大雨が降り、王女シャーンターを妻に得る。" "ルーフ","ゲルマン・ケルト神話","ケルトの太陽神で、英雄クー・ホリンの父。祖父の魔眼のバロールを倒す。" "ルイリ(類利)","韓国神話","高句麗王、朱蒙(チュモン)の子。父の残した謎を解き、折れた剣を持って父に会い、父の持つ剣の片割れと合わせて嫡子であることを証明し、第二代高句麗王となった。" "ルエヴィト","スラヴ神話","西スラヴの軍神。豊穣の神。白ロシアではヤリーロと呼ばれるが、東スラヴにも死と復活の儀礼「ヤリーロの祭礼」の記録がある。" "ルドラ","インド神話","モンスーンの神格化。弓矢で人々を殺害するが、恵み深い神ともされる。ヒンドゥー教では、シヴァと同一視され、ヴィシュヌとならぶ最高神となる。" "レーシイ","スラヴ神話","森の精で動物たちを保護する。森に入る人を迷わせたり、娘をさらったりする。猟師や牧童たちは精の機嫌をとるために、木の切り株にパンやタバコを置いた。" "ロキ","ゲルマン・ケルト神話","巨人の子にしてアース神族とされる、両義的でトリックスターの要素をもつゲルマン神話の悪神。フェンリル、ヨルムンガンド、ヘルの三怪物を生み出し、神々の強敵となる。一方、その悪戯が神々に宝物をもたらしもする。オーディーンの愛馬スレイプニルがそれである。「神々の黄昏にはロキと魔物たちが神々とそれぞれ一騎討ちを演じ、世界は滅ぶ。" "ロスタム","ペルシア神話","『シャー・ナーメ』の英雄。勇者ザールと妻ルーターべの子。ファリドーン王の血統を建て直し、ペーシュダード朝、カヤーニー朝の三代の治世を支えた。" "ワクムスヒノカミ(和久産巣日神)","古事記","イザナミが火の神カグツチを生んで火傷を負い、病臥しているときに尿から一番最後に化生した神。若々しく豊穣な生成力の象徴。" "ワタリガラス","南北アメリカの神話","北米ハイダ族神話。神の火を盗むために、松葉に変身して水に浮いていた。神の狼が水汲みにきて一緒に飲んで妊娠して子を生む。神の家族となったワタリガラスは、火種を盗むと煙出しの穴から逃げて火を広めて飛んだ。" "ワルキューレ","ゲルマン・ケルト神話","オーディーンが「神々の黄昏」に備えてヴァルハラ宮殿で鍛錬してきた女戦士たち。優れた戦士を選んで死の運命を与えてアインヘルヤルとし、終末戦争までオーディーンの賓客としてヴァルハラ宮殿で悦楽の生活をおくらせる。"