htmlとスクリプト
では、今やったことは何だったのかを解説しましょう。まず、ファイル全体の解説です。このファイルの中身は通常のhtmlとJavaScript部分に分かれています。htmlというのはホームページを書くための言語です。この本ではJavaScriptをホームページの一部として記述していきますので、どうしてもホームページに必要な部分を書かなくてはなりません。それが<HTML>や<BODY>の部分です。これらは「タグ」と呼ばれ、例えば、BODYタグは<BODY>で始まり</BODY>で終わります。
JavaScriptはSCRIPTタグの中に書くことになっていますので、
<SCRIPT type="text/javascript"> から </SCRIPT>
までの間に書きます。つまり、このファイルではJavaScriptの部分は1行しかありません。それが以下の部分です。
alert("Hello!");
ここではalertという命令を使っています。writeというのは「メッセージボックスを表示しろ!」という命令(メソッド)です。
JavaScriptでは大文字と小文字ははっきり区別されるので、alertは小文字で正確に書かないといけません。
alertの後に("Hello!"); というように書いています。これは Hello! と画面に表示したいので、このように書いています。alertのような命令の後では必ず括弧()をつける必要があります。その中に必要な情報、つまり表示させたい文章である “Hello” を書きます。
では、なぜ " " で Hello! が囲まれているのでしょうか?
それは、Hello! が文字列だからです。「文字列」というのも一般的には使わない言葉ですが、プログラミングの世界では文字のデータのことを「文字列」といいます。ですから「Hello!」は文字列です。文字列をプログラミング中で表す場合には、このように""で囲むのです。
""で囲んだ中は文字列という「データ」ですから、全角文字列を書くことも可能です。
alert("こんにちは!");
""で囲んでいない部分はプログラムの命令ですから半角で書かなくてはなりません。
では、文字列以外にはどのような種類のデータがあるのでしょうか? それは「数値」です。数を表したい場合には、""で囲まず、そのまま書きます。
alert(10);
このようにデータには「文字列」と「数値」があります。実際にはもっといろいろ種類があるのですが、とりあえずデータとしてこの二つの種類があると覚えておけばいいでしょう。そして、このような文の最後にはセミコロン( ; )をつけるのが決まりです。セミコロンは一つの命令文の終わりを意味します。